大月町には高校がないため、高校進学から町外に行き、大学進学や就職で県外(特に関西)へ出て行ったきりになってしまう人が多いという悩みがありました。
そこで、関西在住で大月町出身者、および、ダイビングスポットとして有名な大月町に訪れたことがある旅行客など、「大月町にゆかりがある人」をターゲットに、町単独での初イベントを開催。
改めて町を知り、町と繋がり、町を好きになってもらうために、食を中心に、大月町のメンバーと交流できる空間を生み出しました。
他の地域と同じように、高知県大月町でも “人口減少” が進む中、「町を好きになってくれる人を増やしたい」という地域メンバーには、その気持ちと同じくらい「ネームバリューのない大月町が単独でイベントをやっても、人は集まらない」という不安があることを知り、単独イベントの開催を提案しました。
もちろん「知っている町だから」動く人もいるけれど、人が行動を起こす理由はそれだけではない。興味のあるキーワード、やってみたいと思える体験、なんとなく楽しそうな雰囲気、、大月町の魅力を伝えられれば、イベントに足を運び、町を知り、町と繋がり、町を好きになってくれる人は絶対にいる。そんな確信があったからです。
スタートする前から、私たちにはそんな確信が見えていましたが、もちろん、初めて単独でイベントをやる地域メンバーには、見えていないことの方がたくさん。それでも、一緒にやろうと決断してくださったこと、今でも本当に感謝しています。
「ネームバリューのない大月町が単独でイベントをやっても、人は集まらない」という不安を吹き飛ばすかのように、イベントの申込みは定員の150%超えでした。しかも関西のイベントでは、決して安くない2,000円という参加費をもらいながら、これだけの応募を獲得し、イベント当日の満足度100%を達成したことで、地域メンバーの心境にも変化が。イベント終了後、すぐに「来年はどんなことを仕掛けていこうか」「また協力するよ!」そんな声が上がり、町の大きな自信にも繋がったと思っています。
さらに、イベントをきっかけに、大月町のファンが集まるコミュニティとして立ち上げたFacebookグループも、4ヶ月で140名の参加者が増えたほか、今でも地域内外の人たちの投稿やコメントのやりとりが盛んに行われている。今後の課題は、今ある繋がりを深めながら、まだアプローチできていない人たちにどのように関わっていくのか。大月町の挑戦はまだまだこれからです。